【コラム】「リモートワークはウチには無理」を覆す。生産性の低下は「場所」で解決できる。

はじめに：「リモートワーク＝非効率」という固定観念

「リモートワークは必要だと理解しているが、正直、うちの会社には馴染まない」

そうお考えの経営者、マネージャーの方は多いのではないでしょうか。「社員の自律性に依存する」「モチベーション管理が難しい」「結局、生産性が下がる」といった懸念は、決して無視できない現実です。

しかし、その「非効率」の原因は、本当にリモートワークという働き方にあるのでしょうか。

先日、私自身がタイで3週間のフルリモート勤務を敢行した結果、この問いに対する明確な答えを見つけました。
結論から言えば、生産性を下げる真犯人は「リモートワーク」ではなく、「集中力が拡散する空間」です。

この記事では、リモートワークの課題を自身の体験から掘り下げ、その解決策としてのコワーキングスペースの役割を提示します。

1. リモートワークが「失敗」する根本原因

今回のトライアルで、私は国内の信頼できるスタッフのおかげで、対外的な業務やオンラインで完結する業務（数字的な確認、論理的な資料作成など）は問題なく遂行できました。

しかし、最大の課題は、「一人作業時の集中力維持」でした。

ホテルの一室で単独作業を続けるうちに、誰にも見られていない環境の誘惑に負け、徐々に集中力が途切れ、時間の浪費を招く傾向が見られたのです。

この経験が示すのは、多くのワーカーは「環境からの刺激」や「他者との同調」なしには、高い集中力を維持することが難しいという事実です。

リモートワークを成功させるには、高度な自己管理能力と強い責任感が求められます。
これは、「夏休みの宿題を計画的に終わらせられるタイプ」の、一部の優秀な人材に特化した能力です。

一方、私を含め、多くのごく一般的なワーカーは、外部からの刺激や監視がないと、どうしても生産性が低下しがちです。
貴社が抱える「リモートワークは無理」という感覚は、まさにこの「ワーカーの自己管理能力の差」と「集中力が拡散する空間」に起因しているのです。

2. リモートワークの生産性を支える「インフラ」

企業がリモートワーク導入で失敗する主なパターンは、「自宅」か「カフェ」での作業を推奨するだけに留まることです。しかし、この二つの環境は、一般的なワーカーの集中力を維持するには不十分です。

• 自宅: 生活空間との境界が曖昧になり、オンオフの切り替えが困難。
• カフェ: 騒音や視線が不安定で、機密性にも課題がある。

私が現地でコワーキングスペースを利用した際、この状況は一変しました。
周りのワーカーが集中して仕事に取り組む「雰囲気」に、自分の気持ちが引き締まるのを感じたのです。
これは、図書館で勉強する学生と同じ心理効果です。
「他者と共に集中している環境」が、個人の生産性を強制的に引き上げる**のです。

リモートワークとは、「どこでも働ける」ことではありません。
「生産性の高い場所を選んで働ける」ことです。

コワーキングスペースは、まさにこの「生産性を担保するインフラ」としての役割を果たします。
リモートワークに必要なのは、自宅やカフェといった中途半端な環境ではなく、集中に特化した「サードプレイス」なのです。

3. Dexiを「リモートワークの受け皿」に

リモートワークの必要性は感じているが、生産性低下のリスクが怖い——。

そうお考えの企業様へ、私たちDexiは、その課題を解決する場所を提供します。

Dexiは、偶発的な交流を生む場であると同時に、利用者様一人ひとりの高い集中力を守り、維持するための環境設計を最優先しています。
これは、私自身のフルリモート経験から得た「一般的なワーカーのニーズ」に基づいた設計です。

リモートワーク導入は、ワーカーのタイプを選ぶのではなく、ワーカーのパフォーマンスを最大限に引き出す「環境」を選ぶことで成功します。

貴社の「リモートワークは無理」は、私たちのコワーキングスペースで「生産性の向上」へと変わります。

ワーカーの集中力を担保し、マネジメント層の懸念を払拭する有効なソリューションとして、ぜひDexiをご活用ください。

【最後に】コワーキングの知見をオフィスデザインに

私たちDexiは、コワーキングスペースの運営を通じて得た「ワーカーが生産性を高め、居心地が良いと感じる空間設計のノウハウ」を、企業のオフィスデザインにも還元してまいります。

集中できる空間の確保、視線制御、自然な交流を生むゾーニングなど、実践的な知見に基づき、貴社のオフィスそのものの価値向上と、働き方改革をサポートいたします。