

経営者の”想い”を形に。クリエイティブなオフィスデザインへの挑戦:Dexi 杉田策弘
- 2017.03.02
- 利用者紹介
浜松のコワーキングスペース&シェアオフィス「Dexi」の利用者様にインタビューをして、事業にかける想いと素顔に迫る本企画。今回は、Dexiを運営する株式会社エージェンシースギタ代表取締役の杉田社長にお話を伺いました。
プロフィール
株式会社エージェンシースギタ
代表取締役 杉田策弘
浜松生まれ。大学を卒業後、そのまま東京で就職。5年間オフィス家具の販売に関わる。28歳の時に浜松に戻り、それ以降株式会社エージェンシースギタに在籍。2013年、代表取締役に就任。
人と繋がる楽しさから、人を繋げる喜びへ
-まずは、事業内容について教えていただけますか?
弊社は、1975年にオフィス家具の販売店として創業し、文房具の販売、オフィスデザイン、内装工事などオフィスに関する事業をおこなってきました。2012年からは、コワーキングスペース、シェアオフィスの複合施設であるDexiの運営も始めています。
-Dexiは、浜松で最初のコワーキングスペースと伺っていますが、苦労したことはありますか?
元々文房具店を運営していたのですが、2012年に文房具店に併設でコワーキングスペースを始めました。しかし、最初は全く人が入らず運営の難しさを思い知らされました。その後、2013年に私が代表取締役に就任。文房具屋を閉める決断をしました。それから、Dexiにシェアオフィスの機能を追加し、今の店舗形態となり徐々に利用者様が増えています。おかげさまで、現在は30事業所、50名の方達に利用していただいています。
-オフィス家具や文房具の販売とは全く異なった事業ですが、Dexiを運営する楽しさはありますか?
そうですね・・・。一人よりも、誰かと一緒に何かをしたほうが楽しいと思っています。少し昔の話をすると大学生の頃、男子学生が100人ほどいる学生寮に住んでいました。自分が一人っ子ということもあるかもしれませんが、共同生活を通してシェアする楽しさや、人と繋がる楽しさを実感しました。この時、集まることの楽しさを知ったからこそ、コミュニティスペースを運営しているのかもしれません。
最近は、Dexiの利用者様同士で仕事を依頼しあう光景も日常的になってきました。日々そんな瞬間に出会っては、「Dexiの運営をしていてよかったなぁ」と感じています。仕事を依頼するにも、ある程度信頼がないとお願いできません。利用者様同士で仕事を回せるということは、この人なら信頼できると思ってくれているということです。そして、そのような利用者様がDexiに多くいるという嬉しさ。いつの間にか、人と繋がる楽しさに加えて、人と人が繋がる瞬間に喜びを感じるようになりました。この喜びは、Dexiを運営していなかったら感じることはなかったと思います。
これからのオフィスは、経営者の想いを体現する場所になる
-昔と今では、オフィスの意味は変わってきていますか?
今までのオフィスは、作業や打合わせの効率を求めて設計されていました。書庫の収納量、会議室の大きさ、すべて人が集まることを前提にした効率重視のオフィスです。しかし、ITの発達によりメールで連絡が取れたり、データはクラウドで共有できたり、そもそも集まる必要性がなくなってきました。今、オフィスの役割を再定義する時期にきていると思います。
-確かに、スカイプやメールで済ませてしまうことが多くなりました。それでは、今後オフィスはどのような場所になるのでしょうか?
一つは、経営者の想いを体現する場になりつつあります。「イノベーションを起こす」「社会的意義のあることをする」など、経営者の強い想いを社員に伝える場ということです。特に、社員のことを本気で考えている経営者ほど、その傾向は強くなってきています。経営者の強い想いが人を動かし、そしてオフィスに想いを込める大切さを自然と理解しているからです。
また、オフィスは、「新しいもの・こと」を生み出す場所になってきています。今までは、作業の効率性を求めて集まっていましたが、これからは新しい価値を創造するために集まる必要があります。そのためには、一人ひとりがアイディアを出しやすい環境、コミュニケーションを取りやすい環境を整えることが重要になるでしょう。
想いを形に、オフィスを自由に
-仕事に対する想いを教えてください。
一般的なオフィス家具の販売店は、カタログ品を中心に販売しますが弊社は少し違います。カタログ品に対するこだわりが低く、形にとらわれない自由な発想が特長です。根本には、ワクワクする提案をしたいという気持ちと、お客様のイメージに近いクリエイティブなオフィスを作りたいという想いがあります。
-自由な発想。ワクワクするオフィス。まさにDexiですね。クリエイティブとはなんだと思いますか?
オフィスデザインにおいてクリエイティブとは、固定概念に縛られず、「もの・こと」の新しい一面を見つけることだと思います。例えば海外には、横幅3メートルの土管を輪切りにして、部屋として使っているホテルがあります。土管本来の使い方とは違いますが、土管の新しい一面を見つけ表現している良い例です。綺麗に作ることがクリエイティブではないですし、お金をかければクリエティブになるわけでもありません。固定概念に縛られない発想がクリエイティブであり、人はそんなアイディアに出会った時にワクワクするんだと思います。
-今後、オフィスデザインで何を実現したいですか?
想いを形にしたい人、ワクワクするオフィスを作りたい人を全力でサポートしていきたいです。最近、問い合わせを多くいただくのですが、イメージを具体化することに悩まれている方がいらっしゃいます。今までのオフィスデザインの経験と、Dexiの運営で得たコミュニティスペースのノウハウを元に、経営者の想いを形にするお手伝いをしていきたいです。
取材を終えて
私も利用しているDexiの杉田社長にお話を伺いました。物腰が低く、しかし強い信念と想いで動いている人だと感じました。Dexiがにぎわいをみせているのは、杉田社長の人柄が一つの理由かもしれません。型に縛られない斬新な発想で、今後も目が離せません。
Dexi ホームページ
https://office.dexi.jp/
インタビュアー 島津健吾
浜松を拠点に、Webコンテンツの企画や制作、Web記事執筆、SNSとブログの運営代行をおこなっています。